建て替え理由はカビ・・・その①
カビは30億年前から存在する人より遥かに、遥かに・・・大先輩。
私共は住宅の新築の設計を生業としておりますが、その新築は「建て替え」と「住み替え」に分けることが出来ます。
建て替えとは、今住んでいる家を取り壊して「同じ場所」に新たに家を造り再びその地に住むことをさします。
「住み替え」とは、現在住んでいるところとは別に土地を求め新たに住宅を取得する事で、住む場所が変わるということは転勤だったり、環境の変化を求めることが住み替えの新築の理由であったりもします。
そこで新築の理由としては建て替えの時と住み替えの時は少し違う事になる可能性が高いのです。無論建て替えでも住み替えと同じ家族構成が変わったとの理由もありますが、建て替えの理由は、その建築物を壊すという住宅の寿命を左右する大きな決断を下す理由が必ずそこに含まれております。
さてその全国調査での建て替えの理由の第一位・・・
大体の予想どおり
「古くなったから・・・」
が断トツの一位です。
新潟ではこの古くなったの他、
「緑の家」のオーナーさんの多くの理由である「寒い家だから」が上位に来ます。
しかし温暖地である本州以南では
「古くなったから・・・」
が一番の理由なのでしょう。
古くなった・・・って凄く抽象的な表現です。
家以外主語を考えると、
「キッチン設備が古くなった」
「お風呂設備が古くなった」
「トイレ設備が古くなった」
という設備系と
「床や壁、戸が古くくなった」
「外壁が古くなった」
「屋根が古くなった」
という建材系に分かれると思います。
設備系の古くなったからを考えると、設備は新しい設備と入れ替えるだけで建て替えるという家全体を壊してまで行う理由には矛盾がすこしある感じです。
となると実は古くなったというのは建材系ではないかと考えることができます。
さて、古い家に伺うと何時もだいたい同じ匂いがします。独特の古い家の匂いで、最初は換気設備が整っていない頃の家だと思い込んでありました。しかし夏期の窓が開いている家の伺っても同じ匂いがすることに気がつきました。これは皆さん経験があると思います。
その2に続く
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