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2016年2月16日 (火)

全熱交換換気扇って本当は・・・

2371潜熱は無視した時の比較。全熱タイプの顕熱交換率70%は低めとした。ただ80%でもそう大きく変わらない。

87653潜熱は無視した時の比較。全熱タイプの顕熱交換率80%とした場合は「緑の家」と顕熱換気は同じくなる。 

高性能住宅の換気として人気があるのが第一種全熱交換型換気扇ですが、これは潜熱を全く考えないととても効率の悪い換気システムです。
上の図は「緑の家」の換気にる損失熱を1とすると2.6倍も熱を捨てている換気システムで、最もよいのは顕熱換気システムの0.85です(潜熱分は無視)。

まず以前も参考で紹介した表の全体の換気量に対する熱交換換気の割合を考えます。


「緑の家」 (トイレ2箇所)

30坪で4人家族の時の熱交換換気扇 20m3/h×4箇所×24h=1920m3/日
トイレ 86m3/h×1.5h/日(1日5分が18回)=130m3/日
お風呂 0m3/日 CFを使用
キッチン 300m3/h×1h/日(朝20分、夜40分)=300m3/日
漏気(C値0.4cm2/m2で温度差20度の家)600m3/日
合計 2950m3/日
  全体に対する熱交換換気量は1920/2950=0.65→65%

一般的な全熱交換システムの家 (トイレ1箇所として)
30坪で4人家族の時の熱交換換気扇 20m3/h×3箇所×24h=1440m3/日
トイレ 45m3/h×24h/日=1080m3/日 熱交換の代わり1個分
お風呂 75m3/h×24h=1800(1200)m3/日 UBメーカー純正を使用
キッチン 300m3/h×1h/日(朝20分、夜40分)=300m3/日
漏気(C値0.4cm2/m2で温度差20度の家)600m3/日
合計 5220(4620)m3/日 総換気量が多いのは個室の換気量を大きく減らす事ができないので
  全体に対する熱交換換気量は1440/5220(4620)=0.28(0.31)→28%(31%)
 
 ( )は16時間で留めた場合

一般的な顕熱交換システムの家 (トイレ1箇所として)
30坪で4人家族の時の熱交換換気扇 20m3/h×3箇所×24h=1440m3/日
トイレ 45m3/h×24h/日=1080m3/日 
お風呂 75m3/h×24h=1800m3/日※ 
キッチン 300m3/h×1h/日(朝20分、夜40分)=300m3/日
漏気(C値0.4cm2/m2で温度差20度の家)600m3/日
合計 4320m3/日 総換気量が多いのは個室の換気量を大きく減らす事ができないので
  全体に対する熱交換換気量は4320/5220=0.82→82%
 
    
※・・・本来もっと少ない事も多いが上と条件を同じくした。

Dscf2098_2青い矢印はCF(循環ファン)。赤矢印は排気用換気扇。 「緑の家」の標準仕様。

この違いは・・・

なんと言っても普通の全熱交換型換気扇ではトイレの排気とUB(お風呂)の排気を熱交換できない事です。これが一番大きい。これは全熱交換型の熱交換素子の理由で、匂いの除去が完全出ないこと、お風呂の湯気と香り・洗剤成分が熱交換素子に悪さをするので熱交換出来ないとメーカーさんは説明しております。またトイレも常時換気する必要性を検討し、使用時のみ使用すればよいと割り切れば 「緑の家」の仕様とおなじくなり比率も多少アップ(0.28→0.34)します。

このあたりを無視して熱交換率が良いとかを話す事はほぼ「インチキ」に近い事です。キッチン排気や隙間による漏気も必ず換気量として加算しなければ意味がありません。

では顕熱交換型換気扇がよいかと言われると、顕熱交換型換気扇では夏の湿気が全て室内に入り込むので、室内の湿度を下げることが相当大変です。また冬の潜熱も全部逃がすのでそこを解決したのが「緑の家」のダクト換気システムになるわけです。無論「緑の家」の個別型熱交換型換気扇も近い効率です。Dscf1049「緑の家」のダクト換気扇(全熱交換型)を下から見あげたところ。

実は温暖地域なら熱交換無しの第一種換気扇でも良いでしょう。冷たさを感じるOA位置さえ気をつければその簡易さ、静けさではよい選択です。

しかし・・・CFの効果は大変大きいですね。やっぱりすばらしい・・・。

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換気 空気質 」カテゴリの記事

コメント

このスレッドが復活したので質問させて下さい。

一般的な顕熱交換システムの家の場合について質問があります。

> 全体に対する熱交換換気量は4320/5220=0.82→82%

とあるのですが、1440/4320=0.33→33% とならないのは
どうしてなのでしょうか?

ずっと疑問だったのですが、今のところわからずじまいで‥‥。

投稿: 木原 | 2016年4月26日 (火) 07時33分

木原様

 コメントありがとうございます。

>とあるのですが、1440/4320=0.33→33% とならないのはどうしてなのでしょうか

分子の1440と4320の違いですが、
顕熱交換換気と全熱交換換気の違いを知る必要があります。これはネットで検索すると細かく説明があります。簡単に申し上げると湿気までを交換出来る「紙」のような熱交換素子と、湿気は全く交換しないアルミ金属の素子の違いです。「紙」のようなものでないものもありますが、特性は近いと思ってください。金属で出来ている素子はその性質上湯気にさらされても平気ですし、匂いも透過しないためトイレやお風呂の換気も出来ますが、紙のようなものでできた素子は、湯気(水以外様々なガスの含まれる)に弱くや匂いの透過も起こりますから、トイレ、お風呂の換気を処理する事は出来ません。しかしお風呂とトイレは換気が必要なので殆どのシステムで24時間換気が行われております。よって・・・熱交換に入る換気量は全熱交換型換気の方が極端に低く、1440m3/hしかないのです。

実は最先端の「デシカ」もお風呂と便所の換気は別ルートになるので効率は良くない・・・となります。よって必要なのはお風呂のCF化とトイレの局所換気(使った時だけ換気)が良いのですね。又は顕熱換気にして夏の湿気処理を頑張ってデシカにするとか・・・?
換気の熱損失が入るQ値表示が廃止された今、「緑の家」は夏対策のために出来るだけ全熱換気にしております。

投稿: オーブルの浅間です。 | 2016年4月26日 (火) 08時47分

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