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2015年11月11日 (水)

やっぱりエアコンについては譲れない・・・その2

緑字加筆あり 2015年 11月11日

すこし強引にAPFとCOP比較をしてしまいましたが、目的はわかると思います。

Dscf8855

先回の続きです。

実は皆さんが普段見慣れているエアコンメーカーのカタログでも

「エアコン定格時運転は効率が悪くなる」

ことが直ぐにわかります。つまり誰でもその理由がわかるのです。

まずおさらいですが、

Cci20151031HEAT20の中から抜粋

HEAT20に書いてある「定格付近で使うと、冷房、暖房時共に最も効率がが良くなる」ですが、これは多くのエアコンには当てはまらないと言えます。
その証拠がこれから説明するとおりメーカーのカタログでも推測出来ます。

まず実測に基づく研究は長い時間がかかりそれを更に論文作成し発表になるわけですから、発表するエアコンは発表時から2、3年前の機種が多くなります。よって2013年のカタログと2010年のカタログで検証します。

Cci20151110

上図は2013年のダイキンさんトップ機種(一番高い機種)です。
カタログをみると上の黄色い矢印の価格と性能を表す部分があります。
ここに今回の事が推測できる数値があります。

黄色い部分を拡大します。

Cci20151110_2
ここで、
一番上暖房の枠を見てください。
能力2.5KWの時の消費電力が450Wですから・・・
このエアコンの定格時の暖房COPは5.55になります。これをAとします。
その下冷房時も同じように見ると・・・
冷房時のCOPは4.88になります。これをBとします。

一番下 「通年エネルギー消費効率」と書かれているところがAPFになります。
APFもCOPと同じでただCOPとの違いは年間を通して運転したCOPの平均値となります。
このAPF(COP)だけ6.7とたのCOPと比べ相当高い事がわかり、これをCとします。

単純に冷暖房平均COPとAPFを比べると(実際は時間・気温が因子にはいる)

(A+B)/2<C

(A+B)/2=0.78C

となり、APFと定格冷暖房COPを同じくするには、定格より最低でも1/0.78以上効率が上がる部分を使わなければ達成出来ません。

つまりCOPが7以上あり尚且つその部分の使用頻度が高くなければ暖房時COP5.55と冷房時COP4.88を大きく超えるCOP(APF6.7)にはなりません。これは誰でもわかります。

つまり定格能力部分をなるべく使わないようにすればCOP(APF)が高くなり効率がよくなります。本の記載と全く逆の事になります。※

※補足説明・・・定格COPの測定条件は冬で外気7°夏は外気35°と季節ごとの温度変化から見ると厳しい条件で、APFの年間外気温と比べることが自体ナンセンスかも知れませんが、COPは出力によって変化し、定格使用より高くなる出力部分があるとの説明が一番下のグラフになります

ではどの部分を使えば良いかは、技術者なら直ぐにわかるのですが、このような機械システムは負荷を下げると効率が上がる事が一般的ですから定格より下がったところにCOPの高いところがあると直感的にわかります。

更に5年前の機種で考えましょう。

Cci20151110_0001

5年前の機種では現在では表示されないことに統一された定格暖房時のCOPや定格冷房時のCOPまで一覧表になっております(青い囲み)。

そこから数値を取り出すと

定格暖房時COP 6.25
定格冷房時COP 5.5
(定格時冷暖房平均 5.58)
APF(年平均COP) 6.6

この5年前でも定格時よりもAPF時が高く6.6になります。
よって古い機種の方が定格時とAPF時の数値が近くこそなっておりますが、やっぱりAPFが高く定格時運転を減らしたほうが高いはずです。

Photo赤林研究室 論文より抜粋

吹き出し風量を固定するとそのエアコンの特性がわかり易く、一般的に上グラフになるエアコンが多いでしょう。このエアコンの定格暖房出力は5kwですから7°の外気温でCOPピークは2.5kwと定格の半分の出力時です。外気温が-2°なら2kwがピークで定格暖房時の40%と更に低くなります。これは熱交換器と熱移動原理の常識的な事ですから疑う余地はありません。

さて冒頭の本の

「定格付近で使うと、冷房、暖房時共に最も効率がが良くなる」

ですが、

この「付近」を定格の半分の能力まで下げれば当てはまりますが、常識的に定格の付近と言えば定格能力の±10%でしょう。ですので違和感があるのです。

ところでこのAPFは一時間毎の温度差時におけるCOPを全部たして平均にした数値と言うことはわかってもらえると思いますが、実は・・・地域によってもかわります。この カタログ記載のAPFは、東京都の気温で算出しておりここがポイントです。東京の冬の気温は本州の中でも暖かく、東京より気温が低い地域は更に低い能力が長時間続くように機種選定すると良いと思われます。冬は夏に比べ4倍以上(北陸地方)エネルギーを使いますから冷房時の効率は無視して良いでしょう。

つまり・・・

エアコンの能力選定は、住宅の想定最大暖房負荷に対し、エアコンの低温時最大能力の
1/2(準寒冷地では1/3 以下)で補える機種・数量を選ぶ。つまり住宅の最大暖房負荷が
3kw であるなら、低温時暖房能力が6kw~8kw のエアコンを選定すると、高い効率で
運転が可能となると思われます。この傾向はAPF評価が変わらない限り続くエアコンのチューニング方法だと思われます。詳しくはその1で申し上げたとおりです。

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コメント

突然の質問に、
お答え頂きありがとうございます。
いやー勉強になります。
こちらに、辿り着いて良かったです。

ダイキンのうるさらは、
電気代が凄いのですね!
無水で、加湿機能で、
良いかと思ってましたが…

やっぱり、モーターの日立ですか(笑)

投稿: 小山博行 | 2015年12月29日 (火) 23時42分

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