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2014年1月16日 (木)

合板が悪いかどうかを考える

Dsc09193「緑の家」は床下地、屋根下地に合板を使う。


構造用合板 特類・・・所謂ベニヤ板の中でも構造用に使用できるような接着剤を使って製作した合板の事。今回はこの構造用合板の善し悪しについてお話したいと思います。

自然派住宅志向の家は、この合板使用を嫌う考えが大変多いと思います。実は私もその考えには大賛成です。

「えっ・・・でも「緑の家」は床、屋根下地に合板を使用しているはず・・・」

そのとおりです。「緑の家」では99%、どこかしらに構造用合板を利用します。

その訳は・・・

何時も何時も申し上げているとおり、「緑の家」が一番大切する事は、

「安全性」の確保です。

この安全性の確保の数値化として「耐震等級2」相当以上の家を設計しております。

もし平屋なら、構造用合板は必要無いでしょう。ですが、

①2階建でしかも、
②上下のプランに違いがあり(住宅なら当たり前)、
③耐力壁で囲まれる区画が広い(空間が広い)、
④コスト制約がある

という中では合板を使う事が合理的且つ建て主さんのためになるからと考えております。だから躊躇なく床下地に合板を使います。

自然派住宅志向だけの家の考えでは、この耐震等級2以上を取得する事ができません。仮に取得できるにしても上の①~④までの何かが犠牲になっていると思います。「昔の民家は合板など使っていなかったのに地震でも大丈夫だった」という考えは間違いで、多くの民家は倒れましたが、お金をかけ太い柱、梁をふんだんに使った豪邸が残りやすいだけで、普通の庶民の家は多くが被害をうけたということが事実です。だからそのたびに法律が変わってきたのですから。

ただ、冒頭申し上げたとおり私が合板使用を嫌う理由は・・・

解体時にそれが燃料して再利用できずに破棄されてしまうからです。無垢材であれば再利用しようと思いますし、最終的にはストーブの燃料でもOKですが、合板は再利用は物理的、耐久的にも考え難いですし、燃料として燃やすと石油系化学物質独特の黒煙を上げて燃えます。
しかし分別解体できる今、合板だけを分別する事も可能なので、メリットとデメリットを天秤にかければ、床下地に合板利用の方が建て主さんに大きな利益を生むと思います。

また、
合板が湿気に弱いと言われる事は、正確ではありません。特類以外の合板は室内の湿気の影響がないところで使えば、耐久性は十分あります。例えば、
50年くらい前から家具の背板はほぼ90%以上で特類以外の合板が使われておりますが、これがボロボロになった事を見たことがありません。無論、結露が起きやすい場所におかれていたならそれはボロボロになります。それをみて「合板は耐久性がない」との結論は早計です。
湿気のあるところは特類を使うことが条件で、例えば雨漏りした屋根では、合板だろうが無垢杉板だろうが腐っております。合板が原因ではありません。

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