大正6年築の建物を見る・・・その2
家の後ろは鬱蒼とした山林です。土砂崩れ危険地域に該当しており、2年前に国が防止策を施しております(水抜き側溝)。
一部にアルミサッシが入っているものの、木製戸が殆どの家です。そしてあり得ないくらいのガラスの華奢さ・・・。押すと割れそうです。ですがこの開放感が古き良き日本の佇まいなのでしょう。
縁側は無塗装の檜床板のようですが、ガラス一枚戸で紫外線が強く且つ人が住まないようになってから15年経ちますので流石に光ってはおりません(残念)。
和島村(現時は長岡市に編入)は、中越沖地震で震度5強(余震が震度6弱)を観測した地域ですが、この建物は何とかおおきな被害も出ずに建っています。
年季の入った土壁の通路。おる意味見事ですね。床は厚板(杉)だと思いますが、汚れており触れておりませんのでわかりません。
下屋の瓦は一度吹き替えているような感じで、まだ使えそうです。但し所々ひびが入っております。
瓦の上ので歩く場合は、重なり部分を避け、谷になっているところを踏みます。そうしないと、ずれや割れがおきます。見せて頂いた担当者さんも一緒に屋根にのりましたが、山を踏んでいましたね(泣)。
さて築63年のこの家は・・・通常はもう住めないでしょう。とりこわして新しい家を造るのが普通の考えです。夏は良くても冬がやりきれません。夏用だけの家となればよいでしょうし、住まないとなるとこの何とも粋な佇まいを壊して良いのか・・・。 なにか「緑の家」のバリエーションに加わりそうなそんな予感です。
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