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2011年7月 5日 (火)

「大切に」の気持ちと地球温暖化防止の御旗② クールチューブ

Dsc02275近所の農家から朝もぎ枝豆購入。その朝に直ぐにゆでで食べると、朝どりならではの甘みが・・・。しつこいですがこの殻もCO2でできています。


昨日は「CO2は出してもいいよ」とお伝えしましたが、

間違ってほしくないのは、だからといって際限なく化石燃料を浪費する事ではありません。

感謝しつつ、大切に資源を使えば私達世代はその恩恵を、また子孫達にもその恩恵を維持できます。

経済ペースだけの意味不明なエコ商品、エコスタイルを惑わされないようにしたいものです。

さてその中でも最近多いのが節電で更なる注目を集める・・・

「クールチューブ」又は「アースチューブ」といわれる冷房装置です。

このクールチューブ、アースチューブは20年以上前からある装置です。

簡単に申し上げると、地中に穴を開け、地表から2m以下の所に空気を流して地中の冷えた大地に空気を接触させて冷たくし、その空気を室内で冷房としてつかうと思ってください。

はっきり言います。このクールチューブ、アースチューブは衛生上の問題が必ずでますから止めましょう。無駄な投資となり、結果エネルギーを大切に使うと言うことになりません。

数年前に当ブログでその問題点を指摘しました。

クールチューブ、アースチューブとはエアコンを地表面下の大地に置き換えたような物です。最大の欠点は数年経つと汚い空気になるから使えなくなります。

クールチューブ等は、地中に直接空気を通すわけではなく、塩ビなどのパイプを設置してそこに空気を通しています。これが問題です。夏の暑い空気の露点温度(結露する温度)は22~24度位です。つまり塩ビパイプ内部は何時も湿気て濡れています。これでは必ずカビ生えますよね~。

Dsc02288エアコン内部の写真。エアコンの高速で廻る羽に取り付くカビ。風通路となるケースにも黒いカビがびっしり。


どうして皆さんが見慣れている土の表面にはカビが生えないのでしょう。

空気が触れるところが土なら様々なバクテリアが生息してお互い牽制することで、ある生物だけ(カビ)が増える事はありません。バランスが保たれます。しかし人が造った人工素材(塩ビパイプ)はカビだけが繁殖してしまいます。だからエアコン内部はカビがびしっと生えます。真っ黒になった内部みて驚く事も多いでしょう。数年エアコンを使うだけそうなります。だからエアコンメーカーはあらゆる装置を組み込みカビ防止に躍起になるのです。アースチューブでそれができますか?

さてアースチューブのパイプが洞窟などように土や岩でできていたらどうでしょう。これならいけるかもしれません。洞窟もそうですがその壁にカビだけが生えていることは少ないはずです。またその洞窟内部もかび臭い事はあまりありません。洞窟の表面の土や岩に住む数万のバクテリアが牽制しあってバランスが取れた状態になるからカビだけ増殖する事はないのです。まるで森の中の土のように。

こんな簡単な事を知らないで今、クールチューブ、アースチューブを勧めている企業が最近目立ちます・・・。

エコだから

とか

CO2をださなから

とか

節電のこの時期だから

地球温暖化防止の御旗を振って勧めている事も多いのでしょう。

賢明な人はきっと判断できると思います。
変な事はしないでエアコンで冷房運転すれば良いのですね。大事に使えば本当に小さなエネルギーで快適に暮らせます。

高温多湿の気候と、地盤水位が高い本州の平野部ではとてもメンテナンスが難しいのがアースチューブ、クールチューブなのです。まあ趣味で行うにはいいでしょうし、カビくらい平気と思う人はOKです。取り入れ口にカビ胞子取りフィルターをつければある程度の年数は大丈夫かもしれません。

建築のプロ(関係者)は安易に勧めないようにと願っております。

無駄な物を造らないために・・・。

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エコ CO2削減」カテゴリの記事

コメント

こちらにはお初にお邪魔いたします。

今回のブログを読んでいてなるほど、と思い、
ついでに話のネタとしてうかがってみたく、
お邪魔しております。

地熱利用で最近話題になっているのが東京スカイツリー。
どこかのマスコミでは
アースチューブみたいなことを言ってましたが、
実際はヒートポンプをつかったシステムだったような。
あそこまで大規模じゃなくても、
小規模で地熱をヒートポンプなどの温源に使う
なんてことはできないものなんでしょうかね。
ペイするのは大変でしょうけど。

投稿: まぁ | 2011年7月 6日 (水) 17時51分

まぁ 様

コメントありがとうございます。

>あそこまで大規模じゃなくても、
> 小規模で地熱をヒートポンプなどの温源に使う
>なんてことはできないものなんでしょうかね。
>ペイするのは大変でしょうけど。

できますし、家庭用も販売されております。
(サンポットだったかな)
但し地熱と言っても地下水ですね。
その地下水も強制循環させてさせないと
直ぐに暖まります(だから高価)。
そこまでして使う必要性がいまのところ
あまり無いのでしょうね。

投稿: オーブルデザイン浅間 | 2011年7月 6日 (水) 21時45分

7月10日の朝NHKTVで、合衆国のクールチューブを例に、この件が紹介されていました。すべてを見ていなかったのですが、賞賛されている内容でした結露など、危惧されるようことはないようでした。これでまた、実績のない、気候風土の検証ががないまま普及されるのでしょうか。NHKの番組だけに反響はどうでしょうか。

投稿: みつい | 2011年7月10日 (日) 12時38分

みつい様 こんにちは。

コメントありがとうございます。
NHKは見ておりませんので何ともいえなのですが、みつい様のおっしゃるとおり気候風土が違いすぎるでしょうね。

電気料金が1/3のため未だにインバーター式の省エネエアコンが殆ど普及しないUSAで、何故クールチューブをするのか説得力が無いような気がします。(趣味の部類ならNHkがあえて取り上げるのも不思議です)


投稿: オーブルの浅間です。 | 2011年7月11日 (月) 08時36分

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