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2010年9月17日 (金)

デシカント除湿機&最近エアコンの論文と明け方の気温

昨日除湿機では最近「デシカント式」が販売されていますとご紹介しました。デシカント式?何となく聞いたことがありませんか?デシカント式はビル用エアコンで最近使用されている加湿や除湿方式で、室内が低温時にも除湿能力が落ちにくい特性があるようです。

要は湿気を良く吸うシリカゲル(乾燥材)のようなゼオライトに湿気を瞬間的に吸放湿させるもの。瞬間的に吸放湿させるのために熱を与えることになり、この辺りが珪藻土壁による湿気の自然吸放出とは違います。またゼオライトで採取した湿気を水にするため熱交換機があり、この2つが消費電力のほとんどとなります。熱交換機の仕組みは調査してませんのでわかりません。もしかしてコンプレッサーがないなら車用冷蔵庫で使われるペルティエ素子かな? Image0362  図はナショナルのパナソニックの除湿器F-YZF100のカタログから

普通の除湿機はコンプレッサー式と呼ばれ、中身はエアコンであると昨日お伝えしました。除湿とは空中の湿気をとる事ですが、湿気(水蒸気)を水に還元する機械でもあります(珪藻土壁が湿気をとる事とは違う)。

水蒸気を水にするためには、冷たい部分に触れさせ結露させなければなりませんが、デシカント式はエアコンとは違い、冷媒をコンプレッサーで熱サイクルさせ冷たい部分を造ってはいません。多分ペルティエ素子ではないかと思います(どなたか間違っていたらご指摘を)。いずれにしても結露させる程冷たい部分を造らなければなりません。ここに多くの電力を使っているのだと思います。ところがビルなどのデシカント式エアコンはこれが要らないのです。吸い取った湿気は外へ排気すればOKなのです。ですのでゼオライトの吸放湿を瞬間的動作させる「熱」だけでOKで、除湿機より効率が数段上になります。 ああー話が専門的でわからなくなってきたので除湿機はここでおしまい!

さて、もう一つの話題。最近明け方の気温が20度を下回る事もおおくなりました。この20度という温度がエアコンを完全に止める目安だと以前お伝えしました。
実は最近のエアコンの小運転中(専門用語で部分負荷率0.5※)は、空気を冷やす熱交換機がこれと同じ大体20度なのですね。※部分負荷率とは定格出力に対する実出力の割合。100の定格能力のエアコンが半分の力を出力しているときは部分負荷率0.5となります。

Image0361図は日本建築学会環境系論文集 Vol75No654 実測に基づくルームエアコンの冷暖房COP及びエネルギー消費量 細井秋憲博士、澤地孝男博士らによる論文から抜粋 

上の図が査読された論文集※に載っていた研究です。
※査読された論文とは、建築学会の中のその分野の専門家に数人によって審査された論文。一般の論文とは違い学位審査の際参考とされる。よって偏りが少なく信憑性が高い。
この図によると冷媒温度は部分負荷率によって異なり、部分負荷率が0.5くらいでは空気を冷やす熱交換機は大体20度なのです。つまり吹き出される空気は20度で湿度90~100%くらいです。ちょうど今朝の外気の温度です。エアコンを止めて外気を入れるタイミングは最低気温が20度になった時とこのブログで申し上げましたが一致しますね
更に部分負荷率100%の定格では14度、部分負荷200%ですと9度まで下がります。事務所で実測した結果とこちらも一致します。だから冷たいアルミ表面の熱交換機で一気に除湿し、そのため湿度が急に下がるですね。一方部分負荷が最低の時0.4(機種によって変ります)の時に冷媒温度が23~24度まで上がってしまいます。だから露点温度まで達しないので湿度が下がらない→不快なのですね。この事を知っていれば、エアコンをうまく使えば湿気だけ強力にとれます。要は使い方です。←とは言っても「エアコンマニアだからここまで考える」とのご指摘は・・・しないように願います。

暖房時では、部分負荷率50%ですと32度、定格時の100%では36度、200%では46度と最高で50度近い温風が吹き出されています。

私も吹き出し温度実測(数年前)で何となく感じていましたが、冷媒温度が部分負荷率に合わせここまでなめらかに上下する事は驚きです。

エアコンは楽しくすごい道具です。感謝!

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