新潟で自然素材の家を設計 自然農のガーデンから学ぶ
事務所のある三条市には五十嵐川という信濃川の支流が流れています。その川を三条から少し上流に行くとごろ石の採石場があります。そこの石を使い自然農のガーデンを造っています。一応定休日である月曜日はそんなガーデンをお手伝いしている事が昨年から続いています。この石階段や自然木の土留めなども私が手がけました。
土地には「目」があり、その目に沿って道を造ると比較的簡単に階段や獣道が出来ますが、逆らうと大変な作業となるばかりではなく、壊れやすくなります。だから土地と話しをしながら道を造ることになります。それで曲がったりくねったりしてますね。
こういった土地の目を見る作業が本来の住宅の基礎の最初の仕事です。しかし今はそんな土地との会話が面倒なので大型機械でならして造成し、癖を取り去り誰もが考えることなく基礎の作り方が均一に出来るようにするのでしょうね。
土地だけではなく木でも目を見ることから始めます(生えている立木から)。その木が生えている土地や環境を見て、この木は南側のこの柱がふさわしいとか、根曲がりしているので、この梁に使うとか、日が当たらないやせた土地でゆっくり育ったので土台に使うとか棟梁が五感で感じ木が育った環境を見て使う部位を決めて来たのです。
現在は分業が進んだことでに木や土地の性格を見通す事は出来ませんから、そこは均一化された集成材や製材を使う事になります。しかし素材選びとその使い方は昔ながらによく素材と対話し、「針葉樹の檜の床」なら油があるので無塗装で使い、油のない広葉樹の楢やケヤキならオイルを吸い込ませて使うくらいの使い分けはしております。
かんな台は樫で出来てますが、広葉樹なのに以外と油がありそうです。何もしなくても艶ってきますよね。あれは手のあぶらなのでしょうか?木は実際手で触れて加工して見ないとわかりませんね。
この土留めの木はクルミとニセアカシヤです。虫には弱いですが湿気(腐朽菌)にはそこそこですね。杭は耐久性が極めて高いサイプレスです。
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