新潟県での長期優良住宅普及促進事業100万円の補助金の申し込み数
全国の長期優良住宅普及促進事業(100万円がもらえる)の申し込み数は9月30日現在で1327戸となっています。長期優良住宅を造るだけで何もしなくても100万もらえるこの制度。エコカーの最大補助金35万?の補助金の3倍にあたるこの制度に、一時は申し込みが殺到すると思われましたが、9月現在で1327戸ととても少ないですね。多分2月6日まで完成が条件ですから、今月で実質申し込み終了となります。そうなると国は50億円、5000戸の予算を組んでいるのに多分半分以下の約2000戸位ですね。これはとても深刻な話です。というのは・・・
長期優良住宅は、補助金だけではなく、税制上の恩恵も置けられ、直接の補助金100万+80万位の優遇で約200万近く建て主さんに費用面で恩恵がある制度です。また、その構造が公によって優れているとお墨付きももらえ安心、快適な家です。この長期優良住宅にかかる費用は普通に地震に強い家と高気密高断熱の家をいつも作っている仕様の家であれば、書類費用35万+アルファーです。この費用を差し引いても150万以上のお得感がある家で、申し込まない理由がありません。
申し込みが少ない理由に、「長期優良住宅が技術的に面倒。だから積極的に薦めない。」という業界内の話をあちらこちらで聞きます。この間のセミナーでもそんな会話が飛び交ってました。でも技術的にはたかが性能評価の耐震等級2以上で省エネルギー等級4(次世代断熱基準)です。この性能はいまや大手で当たり前の基準です。そうそう大手で建築する場合はこの補助金は受けれません。この補助金の実質の目的が「小、零細建設会社」の支援による経済効果の後押しだからです。だから県単位で年間50戸以上供給する「中建設会社、ハウスメーカー」は枠外となります。
申し込みが少ない理由に景気が悪く市場が冷えている事もありますが、やはりそれよりもこの耐震等級2以上で省エネルギー等級4(次世代断熱基準)の技術ハードルが高いのでしょう?でも耐震等級2以上でないと実質「地震に強い家」と広告できません。この耐震等級2の下の等級1は地震で倒れない最低基準の家ですから、地震に強いと言ったら間違いなく「誇大広告」です。
何とか耐震等級2を取れるようになって頂きたい、そんな家を建て主さんに提供してほしいと、同じ建築士、設計者として応援します。
上は新潟県の長期優良住宅普及促進事業(100万の補助金)に申請した事業者名です(9月30日まで)。11月までで全58件。さすがに新潟県はまじめな建設会社が多いです。
こちらに載っていない会社さんは、補助金の要らない方か、耐震性が低い、又は高気密高断熱に興味ない方かな ??
オーブルデザインではこの募集期間に該当する家が1件しかなかったのですが、多棟あるのに申し込みは1件と言う会社さんも不思議です。
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