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2009年9月20日 (日)

新潟の家 長期優良住宅の問題点と補助金

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ようやく来ました。長期優良住宅の補助金交付決定通知。名義人が「仲村建設」さんになっているのは、先回お話したとおり、今回の補助金申請人は、「建設会社」でなければなりません。がしかし、この補助金の申し込みには、建て主さんにこの補助金を渡す(補助金はあくまでも建て主さんに行く)という覚書のようなものが必要です。ですので建て主さんの代理者であれば「設計者」であろうが「施工者」であろうが極端なことを言えば「司法書士」であろうが問題ないと思いますが、今回は選挙があったせいか知りませんが、「建設会社=施工者」になるところに疑問符がつきます。

そしてもっと不思議なことは
この補助金を受けた長期優良住宅の完成チェック機能がまだないことです。

言い換えれば、インチキしやすいシステムということでしょう。これが建て主さんの立場で考えるとこのシステムの問題点です。

具体的に言うと、

1.耐震等級2以上の基礎の施工チェックがない。

2.温熱環境最高レベル等級4の施工チェックがない。

3.メンテナンス最高レベル等級3の施工チェックがない

4.耐久性最高レベル等級3の施工チェックがない

ということです。

長期優良住宅の申請者はもちろん建て主さんです。が、専門知識が必要なこの申請は絶対と言ってよいほど「建築士」が代理申請します。このときこの建築士は「確認申請上の設計者、工事監理者ではなくとも良いのです(ここが問題ですが、解釈が間違っているかも知れませんので。後日確認します)。
確認申請の作業より数段上の難易度の長期優良住宅の申請には、構造計算書や各種メンテナンスの考慮が必要で、確認申請時の設計図書より数倍の量になります。この図面どおり施工が行われるかどうかのチェックが公の機関では行われません(写真程度)。本来なら法律上の工事監理者が責任を持って行われるはずですが、先ほど申し上げたとおり、確認申請時の法律上の工事監理者と、長期優良住宅の代理者が別であるとすると、責任の所在がありません。法律では設計工事監理委託の重要事項説明時にその点が明らかに説明されなければならないはずですが、それは稀でしょう。だから長期優良住宅に対応する工事をしていなくても、図面さえそうなっていれば「補助金」がおりる可能性があります。施工のチェックシステムがない補助金システムはとても問題です。「性善説だよ」という説明であれば、ここ数年これだけ厳しくした行政のチェック機構は一体何だったのでしょうか?
税金を直接補助金として特定の建て主さんだけに交付するこのシステム。

特に問題は個人建て主さんではなく、建売販売する業者さんがでしょう。個人建て主さんは自分の家ですから少しでもチェックするでしょうが、業者さんはいかに原価を下げるか?ということをいつも考えてます。長期優良住宅の内容がほとんど完成表面に出てこない仕様(耐震性、省エネ性、耐久性)ですから、完成してからではほんとに施工されているかどうかわかりません。もし悪意がある団体であれば・・・。施工途中の写真報告はありますが、悪意があれば写真なんてどうにでもなります。

性能表示では建設評価があり、公的な人が現場で細かくチェックします(本来なら工事監理者の仕事です)。だから長期優良住宅と違い施工のチェックする公の人がいます。長期優良住宅では、図面の公のチェックは入りますが、施工のちチェックはありません。
私は法律で決められた工事監理者(確認申請書に記載)がいれば、そもそも公のチェックなど必要ないと思います。それが本来の姿ですが、工事監理者が誰だかわからない建築主さんがほとんどの現在、交付金を使う公のチェックはあったほうが良いと思います。交付金は皆さんが納めた税金ですから。

補助金自体は大変感謝できることですが、建て主さんが不利益を受けやすいシステムは大問題です。やはり長期優良住宅は仕様が少し上なので価格が高くなりますから。

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